『 NAKED ブービートラップ 』 ( 2008・諾 )

NAKED ブービートラップ [DVD]

◆ NAKED ブービートラップ ( 2008年・ノルウェー ) 

 監督:パトリック・シヴェルセン

 出演:ヘンリエット・ブルースガード、ジョン=ビヨルン・フレール=ジー、ラッシー・ヴァルデル、

    ニニ・ブル・ロブサム 他

 評価…★★★☆☆

< あらすじ >

ある山奥に大学生4人組が車で訪れる。メンバーはカミッラとその恋人、カミッラの親友とその弟。留学が決まったカミッラのために親友の父親の別荘で一騒ぎしようという計画なのだ。自分勝手で傲慢なカミッラの恋人と彼に盲従しているカミッラに親友はイラついているが、それなりに楽しいドライブが続いていた。

そんな彼らが給油と食事のためにに立ち寄ったドライブインで幾つかのちょっとした事件が起こる。それぞれ、不可解だったり不快だったりするが大したことではない。気にしなければいいとその場を後にするカミッラたちだったが、実はそれらは全てこれから始まる惨劇に深く関わっていたのだった。

まず、最初にそのドライブインで同乗することになった女性の様子がおかしくなった。ドライブインを出るときから様子が変だったのだが、森の中の道を走り出してからは常軌を逸してきた。とうとう身体的にも具合が悪くなってきた彼女のために車を停めたカミッラたちだったが、彼女は早くこの場から去るように懇願する。と、戸惑うカミッラたちの前に突然数人の男たちが現れる。ハンターらしい格好をした彼らの中には先ほどのガソリンスタンドで見た顔もいる。それを認めた途端、女性は絶叫し、命乞いを始めるが、ハンターたちは容赦無く彼女の頭を撃ち抜く。

そして、彼らの矛先は呆然とするカミッラたちに向かう。と、言っても、その場で殺す気はないらしい。何故ならば、彼らはハンターだからだ。逃げ惑う獲物を狩ることに喜びを感じる彼らは、カミッラたちを様々な罠が仕掛けられた森の中に放り出す。そして、狩りが始まった。


『 JIGSAW 』シリーズ同様に日本配給元( というか販売会社か )によって勝手にシリーズ作品化されている 『 NAKED 』シリーズの第4作。

まぁ、こちらはどの作品にも 「 マンハント 」 というテーマが明確なのでシリーズ化されてても不自然ではないかな。『 JIGSAW 』の共通点は何なんだろう?見知らぬ他者から押し付けられる身勝手なルールに生死を左右される人々? ( 配給元はゲームと言いたいようだけど、実際はそんなもんではない ) あと、『 JIGSAW 』は某人気シリーズと間違えさせたい気持ち満々なのはよくわかるけど、本シリーズは何なのかね? どこぞの変態三部作 ( ちなみに 『 変態村 』、『 変態男 』、『 変人村 』。 村が被ってるので最後は変態じゃないけど。噂では『 変態ピエロ 』というのが後に続いているらしいです。 あ、もちろん原題は全然違いますよ^^; 『 変態男 』 なんて原題は正反対なのが笑えます。ちなみに『 Ordinary Man 』 = 普通の男 )ほどインパクトがあるわけでもないし( 笑 ) あ、ほんとに『 NAKED 』って題名の第一作が評判良かったから適当に続けたのかな?あれは確かによかったな。ひどい話なんだけどラストでしてやったりと思ってしまうのは多分私が女性だからだろうけど。てか、こんなとこで微妙にネタ割ってないでちゃんとレビュー書けよ、私。

※以下ネタバレ有り※

…と、例によって前置きがやたらと長いですが、作品自体についてはさほど語るべきところがなかったりしますf^_^;) ごくベーシックなマンハントもの( 一般の方にはそんなジャンルがあるのか!と突っ込まれそうですが^^; )ですな。

ちょっとハメを外し気味の若者カップル2組( 正確には一組は姉弟。何故この設定にせねばならなかったのかわからないけど、本作以外でもこのパターン結構あるんだよね。それも兄妹より姉弟が多い気がするな。何故だろう? )が人里離れた田舎にドライブ。途中怪しげなガソリンスタンド兼ドライブインに立ち寄り、そこで不可解な出来事に遭遇し、かつ地元民と小競り合いを起こし、それが理由か、そうでなくても最初から標的だったのかははっきりとしないながらも、店を出てしばらくしたところで、その連中に襲われ、獲物として狩場に出されると。で、最後まで生き残るのは一番頼りなげだった女の子というのも割とベタ。

ただ、人間模様があるんだかないんだかよくわかんない( 設定たくさんあるのに投げっぱなしというのもあるけど、恋人とのあれこれとか描いてるのかなんだかってのもある )のと、狩る側がヘボ過ぎるし、全体的なやり方が雑なのがどうかなと。きっかけのひとつになったのかもと思われる生き残りの女の人とかも意味わかんないし。あと、何で1974年の設定なんだろうというのもありますね。

それにしても、最初の女のコはあっさり殺し過ぎだよね。あのコが一番狩って楽しそうじゃん。元気だし根性もありそうだし、かわいいしさ。簡単に殺せそうなのを選ぶくらいなら狩りなんかすんなよって感じ。そうそう、それと同じ視点からの突っ込みなんだけど獲物を雑に扱い過ぎだよね。あんなにガンガン頭を地面にぶち当てながら引きずっていったりしたら、生命力が弱まって狩りが面白くなくなるだろうが。ちゃんとやれよ。

ちなみに、ラストは助けてくれたドライブインの女主人らしい人がきっとグルか身内か何かで、また新しい悲劇の始まり?と私は思ったけど、そこも明確じゃないんだよね。こういうのでは助からないのが様式美なんだから、もう少しはっきりと示していいんじゃないかなぁ。特に本作においては生き残りの女のコにあんまり感情移入できないしさ。余りにも自分勝手なバカ女なんだもん。

しかし、とにかく本作で何よりも特筆すべきは製作国だよね。ノルウェーって! ノルウェーもホラー映画とか作ってんだ! いや、まぁ、そりゃそうか、ホラーは万国共通よね!ニュージーランドはキウイホラーだけどノルウェーは何だ? 名産だと魚類 ( ちなみに鮭、鯖など )で印象薄いから……白夜ホラー?何か明るいイメージで怖いんだか怖くないんだか。あ、フィヨルドホラー?話が入り組んでそうだなぁ……とかわけのわからないことを考察してしまうほどの感動を覚えましたよ。いや、マジで。私、多分、ホラー以外でもノルウェーの映画見たのこれが初めてだもん。いやあ、こんな形でお会いすることになってしまってすみません…とか思っちゃったけど、よく考えたら私は大半の国の映画がそうだなf^_^;) 

ちなみにノルウェーらしさというのは私には名前くらいしかわかりませんでした^^; あとドライブインでの食事がバーガーとかのファストフードじゃないことかな。あとメインの女優さん2人がずいぶんとふくよかだと思いましたが、これは時代に合わせたのかしら? それとも美の基準が違う?別に脱ぎもないんだし ( そう!下着姿すら無し!これはひどい! )、もっとスタイルのいいコ使えばいいのになぁと思ったけど、顔は男子も含めなかなかキュートです。

あ、あと、そういう目で見れば森の草木が普段見てるのと違ったな。まぁ、これはかなり後付けな感じだけど^^;

(2月鑑賞分 )