『 死人たちの土地 』 ( 2005・加・米・仏 )

ランド・オブ・ザ・デッド ( 2005年・カナダ・アメリカ・フランス )

 監督:ジョージ・A・ロメロ

 出演:サイモン・ベイカーデニス・ホッパージョン・レグイザモアーシア・アルジェント

 評価…★★★★☆

     

<あらすじ>

理由ははっきりしないが、ある日から全世界で死者が甦り、人間を襲うようになり、襲われた人間もまた、同じような生ける屍=リビング・デッド=ゾンビとしか表現できない別のモノになるという現象が起こっていた。この現象が発生して以降に普通に病気や老衰で死んだ人々もまたゾンビとなるし、事態が把握できないうちに襲われた人々も大勢いたため、現象が発生してから数年後の今、地球上では人間よりもゾンビたちの方がはるかに多くなっていた。

そんな状況下でのアメリカのある都市では、わずかに残った人間たちは要塞を築いてゾンビたちが侵入できないようにして暮らしていた。しかし、安全な部分はわずかで、物資を調達するにはそこから出て、ゾンビたちのうろつく中に行かなければならない。こんな特殊な状況下でも人間社会でモノを言うのは金と地位で、一部の限られた金持ちと権力者だけが安全に守られた都市中心部の高層ビルで暮らし、彼らに雇われた傭兵たちがその警備と物資の調達を担当していた。それ以外の人々は為す術もなく、ゾンビに怯え、物資の窮乏に喘ぎながら生活していた。

やがて、そんな二極化社会に不満を抱き、行動を起こそうとする人々が出る一方で、ゾンビたちの中にも変化が起こっていた。知性がないと思われていたゾンビの中に学習できるものが出てきたのだ。

この双方の要因から、一見安定しているように見えたこの都市が、段々と変化し、壊れていく。そして…


ホラー好き、しかも、ゾンビ好きの私としては当然ロメロ作品にはすっごい思い入れがあります。しかし、今までロメロ絡みとか往年の名監督絡みとかで、まぁ色々ありましたよねぇ…。 大概は期待外れだったりして、正直今回も見たいような見たくないような複雑な気持ちでした。

で、結局見まして、やっぱり、んーって感じだったのですけど、でも、これは仕方の無いことですよねぇ(T_T) 最初にあれだけ完成された作品ができていて、その後、様々な人たちが意を尽くして作ってきてるわけだから、それを超えるものはそうそう作れないでしょう。そもそも最初のゾンビとの出会いの衝撃を超えることは不可能なわけですからね。

で、鑑賞後特典映像の皆さんの楽しそうな様子とか監督の説明とかを聞いて、ああ、まぁそれならこれはこれでありかなというレベルにまで上がりました。

ちなみにゾンビ物で私のベスト3は順不同で、 ロメロ三部作、 『 死霊のはらわた 』 三部作、『 ブレインデッド 』…といったところでしょうか。 あ、 『 バタリアン 』 も捨てがたいな。あと、 『 死霊のしたたり 』 シリーズも大好きなんですが、あれはゾンビとはちょっと違いますよね^^;

ロメロ三部作の『 ~・オブ・ザ・リビング・デッド 』 っていう題名はインパクトが強いし、三作続くことで別の意味がある感じ( 順に、夜、夜明け、昼 ) にもなっているので原題そのままでもあり、というか、むしろ和訳しちゃうと感じが出ないのですが、本作はその流れを汲まない( なにしろ、「 リビング 」 ってついてないし! ) ようなので、記事題名は敢えて和訳してみました。 まぁ、どうでもいいんですけど。てゆーか、『 ~・オブ・ザ・( リビング・)デッド 』は日本においてはもはや、わけわかんないカタカナ名ではないですよね f^_^;) 意味はわからずともゾンビが出ることは確実に伝わる^^;

ちなみに本家ロメロ作品は公開時はぜんぜん違う邦題をつけられており、『 ~・オブ・ザ・リビング・デッド 』 ってのはカケラもなかったりしますがね。

( 2006年2月鑑賞分。 感想も当時のもの )