『 時事ネタ 』 とり・みき

◆ 時事ネタ  とり・みき ( 文春文庫 ) \610  評価…★★★☆☆ <作品紹介> 1996年~2006年間のそれぞれの年に世間で話題になったりそうでもなかったりした様々な事件や人、モノなどをネタに、単なる時評や風刺とは違う独自の作品世界を展開する2ページ漫画集。連載分に書き下ろし2篇 ( 2007年と2008年 )を収録。
とり・みきって、週刊チャンピオンに連載してた頃から知ってるので、文化人好みな感じになっているらしい昨今の状況が何か不思議な感じです。まぁ、ご本人は絵柄も作風も何ら変わってないので良いんですけどね(^_^;) 凄く華々しい経歴と今述べたような現状にも関わらず不思議にマイナー感のある人なんだよなぁ。 以前、吾妻ひでおを 「 ビッグ・マイナー 」と評した方がおられたそうだけど、それに通じるものがあります。( ちなみにこの時はいしかわじゅんとの対比で語られたそうで、いしかわ氏は「 リトル・メジャー 」なんだそう。言い得て妙だと当時は思ったけど、今はどちらにとってもちょっと違う呼称かなぁ… ) うーむ、SF者の魂を持つギャグ系漫画家はマイナーな感じが漂ってしまうのだろうか…。 …と、例によって殆どが個人的な感想から成る前置きが長くなってしまいましたが、著者の作品を知らない人にも元々ファンである人にも楽しめる作品集だと思います。 まんが自体も面白いし、取り上げられている時事ネタもチョイスが独特なのもあって懐かしくも面白いです。ただ、紹介文にも書いたようにいわゆる時事ネタ漫画とはちょっと違うので、そういうのをお好みの方には余りお勧めできませんね。それっぽいのもないではないですが、漫画慣れしてなかったりSFに全く興味がなかったりする方には、おそらく全く意味不明であろう作品もありますから(^_^;) 個人的にはとり氏の描く某国主席がかなりお気に入りです。 ちゃんと似てるのにかわいいのだ^^;