『 デッドエンド 』 ( 2003・独 )

◆  デッドエンド ( 2003年・ドイツ )

 監督:ウルヤナ・ハヴェマン、オリバー・エリアス、ピット・ランペルト、ルッツ・ヴィンデ

 出演:スザンナ・ジモン、ナデシュダ・ブルッニケ、ミナ・タンデル、マルグリット・ザートリウス 他

 評価…★★☆☆☆

<あらすじ>

ヤスミン、スザンヌ、クリスティーンの3人はピアに突然自宅に招かれる。4人は少女時代からの友人で、近くに住んではいるのだが集まるのは随分と久しぶりだった。ピアは突然の招待の理由を明らかにはしないが、気の置けない仲間と美味しい食事にワインがあれば特に気にすることもなく、みんな楽しく過ごしていた。しかし、そのうち、ピアの様子がおかしいことにスザンヌが気付き、他の二人も少し気になり始める。

そんな時、ひょんなことからオカルト趣味のあるピアが時々使うという死者の声が聞けるという占い盤( コックリさんのようなもの )が持ち出され、何か占ってみようと言う話になる。最初はそれぞれのことを占おうとしていたが、ピアが4人に共通することにして、その結果をまた集まって報告しようと言い出し、48時間後の4人の運命を占うことになる。 そして、その占いの結果導き出された言葉は、「 死 」 と 「 黒い男 」 というものだった。 主語も述語もないので詳細はわからない。死ぬのは黒い男なのかもしれないし、黒い男が彼女たちに死をもたらすのかもしれない。あるいは全く別々にそれぞれに遭遇するのかもしれない。

いずれにしても不吉な言葉であるので芸術家であるヤスミンは怯えるが、キャリアウーマンタイプであるスザンヌとクリスティーンは全く具体性がないし馬鹿げた話だとして一笑に付す。

やがて、パーティーを終え、二日後の再会を約束して、それぞれの生活に戻る4人だったが、信じる信じないは別としてそれぞれが何となく占いのことが気になってはいた。そして、それぞれが妙な出来事に遭遇し、やがて…。


んー、こういうのを正しく、ヤマ無し、オチ無し、意味無しというのではないのかねぇと思わされた作品でしたね(^_^;)

そもそもパッケージと題名からホラーだと期待させておきながら全く違うというのがなぁ。ちなみにあらすじでもホラーっぽいんですけど、実際はスリラーやサスペンスとすら言いづらい内容なんですよ(-"-;)

それでも、タイプが全く違うけれどそれぞれに魅力的な女性4人それぞれが主人公の、ちょっとスリリングな話が展開するという設定は悪くないのですが、女優陣がちょっと歳喰い過ぎかと…。

いや、それでも皆さんなかなかに魅力的ではあるのですが、大したサービスシーンもないのにとか思うと、やっぱりちょっとねぇ…。

※以下ネタバレ有り※

まぁ、とにかくそれぞれの話もつまんないし、大オチもつまんないし、ラストも意味不明なんですわ。

一番最初のヤスミンの話はなかなか面白かったのですが、割とすぐネタが割れる雰囲気があるし、話の始末もついてないしなぁ…。

ちなみに、学生時代指導されていた教授であり芸術家である男性にアトリエに招かれ談笑しているうちに、彼が芸術的衝動が行き過ぎたのか元々変質的だったのか、作品を製作のために人を殺しており、自分もその素材として選ばれたから招かれたのだとヤスミンが気付き反撃に出るが、実は全ては勘違いだったという(笑) 

クリスティーンの話も似たようなモノで、これもそこそこ面白いし緊迫感もある ( ルームメイトの恋人らしい見知らぬ男が連続殺人犯ではないか?という疑いを持つクリスティーンに男が言い寄ってきて…みたいな話 ) のだけど、ヤスミンの例があるから勘違いオチなんだろうなぁと思っちゃうからダメですよねぇ。しかも、ほんとに全く想像通りのオチだったし。

しかも、ヤスミンの場合と違ってクリスティーンはいい結果につながりそうなんで、ひとりだけ幸せになるのはどうよって感じはする。 昇進は取り消されたらしいけど館長は顔合わせた時好意的だったし。しかし、もし館長の指示だったらパワハラだよな。訴えたら勝てるぞ。

スザンヌだけが唯一勘違いではないのですが、何か意味不明な超自然的な話で全く面白くないので、だからどうっだてこともない感じ。

で、問題のピアは3人を招いた時には既に同棲相手を殺していて、再度集まるよう指定したその日には自らの命を絶っているというのも全く予想通り。正直言って、これ最初のパーティーのシーンでわかっちゃいます。だが、しかし、何故にそんなことをするのかというのは全く意味不明。

強いて何か考えるとすれば、古くからの友人同士で近くにいるんだから普段から密に連絡をとって助け合いましょうね。そうすれば不幸を防げないにしても救えたかもしれない…みたいなこと? つまり、好意的に解釈すれば、あなた達は私のようにならないで助け合ってねってことで、ちょっと悪意を持って見れば、あなた達がもっと私を相手にしてくれてれば、私は死なないで済んだかもしれないのよって言いたかったってこと?うわー、そういう友人関係はごめんこうむりたいな(>_<) っつーか、そういう性格だから不幸になんだよ、ピアちゃん(-"-#)