『スクラップブック』 (2000・米)


スクラップブック.jpg ◆ スクラップブック 全裸少女監禁記録 ヘア無修正版 (2000年・アメリカ)  監督:エリック・スタンツ/出演:エミリー・ハック、トミー・ビオンド 他  評価…★★★☆☆ <あらすじ> ある日、クララは見知らぬ男に突然襲われ、彼の家に監禁され陵辱される。その男レオナルドはこれまでにも何人もの女性を誘拐し自宅に監禁していた。彼はそれらの女性を散々虐待したあげく殺害し、その一連の行動を写真やビデオに撮りスクラップブックに記録していた。そして、レオナルドが言うにはクララはそんな彼の最後の犠牲者だという。 何故ならばスクラップブックが残り数ページだからだ。彼の中ではそのスクラップブックを作ることに大きな意義があるらしい。最後の犠牲者であるクララは特別扱いなのか、そのスクラップブックを見せられ意見を書くように求められる。 クララは怒りにまかせて彼を侮蔑し罵るような内容を書き連ね、怒ったレオナルドはクララに牛乳をかけてゴミバケツに詰め込んで外に放置する。そして、弱った彼女を再度家に入れて改めて痛めつけ始める。それでも、機会を得て逃げようとしたクララは手ひどい制裁を受ける。しかし、レオナルドはそんな彼女に今までの犠牲者とはちょっと違った気持ちを持ち始めたようだった。そんな彼を見てクララの態度も変わり始めた。そして、ふたりは…。
※以下ネタバレ有り※ だから、お前はどうしてこういうのを借りるんだ!とまた自己批判してみる(*_*) 内省するに、どうやら私は「実話が基」という妙な映画(犯罪系、アブノーマル系など…)に弱いらしいです。実話犯罪モノとか読むの好きだからな…。 とにかく、まともな人なら見るに耐えないひどい映画です。ほとんどの人は冒頭のシーンで見るのをやめちゃうのではないでしょうか。一言で言えば、汚いんですよ、この映画。 別に汚物が出るとかいうわけではないけど、血の描かれ方とか、室内とか、登場人物とかがとにかく汚らしい。やったらやりっ放しで、血とかそこら中に飛び散ったまんま乾いてるし、死体もそこらに放り捨ててたりするし。そこがリアルでいいと言えばいいんですけど。室内のあちこちに点在する飛沫が血だと気付いた時はほんとにぞっとしましたもん。怖いというよりはおぞましいという感じですけどね。 冒頭のレイプに始まる加虐行為などもダラダラグダグダしてるところが逆にやたらリアル(ただし、レイプ時の出血量は多すぎると思うが。あれは破瓜したという表現なのか?でも、そうだとしたら後のクララの行動に矛盾が感じられる。あと、足の指を乱暴に切断されて、ろくに治療もしてない割にはクララ元気過ぎ。)で、見ていてほんとに気分が悪いです。さすがの私も途中ちょっと早送りしました(-"-;) 主演のふたりが容姿に難があるので余計にリアルなんですよねぇ。レオナルド役の俳優(兼プロデューサーらしい)は痩せてるのに腹が出てるだらしない体型も含めていい感じに変質者タイプだし、クララ役はとても少女とは思えない中年女のような体型で、それなのに何故か坊主頭のようなペリーショートにタトゥーに白タンクトップというパンク系で、見ていて全く劣情をそそらない(そういうのがいい人もいるでしょうが)し、通常こういう映画を見ている時に感じるような痛々しさなどもない(逆に、時々「醜いカラダだなぁ…」とか思ってしまう…)のですが、それが反っていい感じなんですね。感情移入し過ぎず、ちょっと引いて見ることができる。 まぁ、正直この映画が何を狙っているのか明らかではない面はありますが(憎むべき犯罪を告発する体でリアルな陵辱ポルノを撮ろうとしてるのかな、とかね…)、一応レオナルドくんの側にもそれなりの物語(かなり悲惨な幼少年期を送っているらしい映像と本人の告白がある)があるから、その点も考えて真面目に見ることもできるのですよ。ただ、ラストがあれじゃあなぁ…。実はパッケージのあらすじとかにあるのとは違って、ふたりの間に心の交流は全く生じてないんですよ。単にクララが逃げる方便としてレオナルドをたぶらかしただけ。まぁ、クララの心に変化が…みたいなところが物凄く唐突で理屈も通ってないので、これは多分ウソだろうなぁと思ってはいたんですけどね。 で、まぁ、大変ひどい目にあったけど、クララはある程度仕返しもした上で逃げ出すことができて、めでたしめでたし…なんですが、レオナルドも心に傷を負ってるというのがわかってるんで、あのやり方はちょっとひどいなぁとか思ってしまったりして。いくら事情があったとしても、あんな極悪非道なことをしたヤツに情けをかける必要はないんですけどね。まぁ、とにかく非常に後味が悪い映画でした。って、そもそも最低最悪なんだから後味がいいわけもないんだが。 だから、こんなの借りるなって、私(-"-;) (12月上旬鑑賞分)