『コープス・ブライド』(2005・英)

◆ コープス・ブライド (2005年・イギリス)  監督:ティム・バートン/出演(声):ジョニー・デップエミリー・ワトソン 他 ちょっと気弱で冴えない青年ビクターは、許婚との結婚を間近に控え憂鬱な気持ちだった。成金である彼の両親が決めた許婚は没落貴族の娘で、お互いの環境は違い過ぎるし先方の両親は明らかにこちらの家を見下しているし、とても幸せになれるとは思えない。 ところが、挙式の打ち合わせで訪れたその貴族の家で顔を合わせた許婚のビクトリアは意外にもとても好ましい女性だった。そして、彼女も彼にいい印象を持ってくれたようだ。しかし、その後の挙式の予行演習でビクターはヘマばかり。心が決まっていないせいか、どうしても誓いの言葉がうまく言えないのだ。 このままでは明日の結婚式ができないと焦ったビクターは、夜の暗い森の中でひとり練習を始める。何度か繰り返し、やっとうまくできたと思った時、異変が起こる。彼が枯れ枝だと思っていたものは死せる花嫁の指で、彼はそれに向けて正式な誓いの言葉を言ってしまったのだ。つまり、彼は死者の花嫁と結婚してしまったことになる。問答無用で死者の世界に連れていかれたビクターは、必死で間違いだと訴えて何とか逃げ出そうとするが、死者の花嫁であるエミリーの悲しい過去の物語を聞き、彼女と過ごすうちに次第に彼女に惹かれ始める。一方、ビクトリアは彼を救い出そうと努力するが…。
※以下ネタバレ有り※ アニメって種類に関わらずちょっと苦手なのですが、これはちょっと見たかったので箸休め的に借りてみました^^; 日本の感覚からすると全く可愛くないキャラクターに暗めの画面は大人向けにはいい感じですね。色々とベタな感じではありますが、死者の世界の映像はやはり魅力的。特にガイコツ犬がかわいい^^ まぁ、面白く見ましたし、こういうおとぎ話にケチをつけることもないと思うので、多くは語らないですが、2つだけ言わせて下さい。まず、ビクターに魅力がなさ過ぎ。でも、私にはそう見えないけど、彼はもしかすると美形なのかもしれないですね。もし、そうならおとぎ話的にはそれで全てが許されるからいいけど。そして、コープス・ブライド=エミリーがかわいそう過ぎ。地底の死者の世界からは抜け出せたのかもしれないけど、あのラストを見る限り正式に昇天したわけじゃないでしょう?キリスト教倫理観から言うと自殺した魂は救済されないもんね。憎い男に巡り会い、そいつが罪の報いを受けるのを見届けはしたけど、彼女の求めていたものはそういうことじゃないもんね。一見ハッピーエンドのようですが割り切れない思いが残ります。まぁ、おとぎ話ってそういうもんと言えばそういうもんか。 幸せになる人の人数の方が多ければそれでいいor主人公たちが幸せになればそれでいいのよね。 ちなみに、ビクター役のジョニー・デップの声は全然ジョニーって感じがしませんでした。さすが。