『ミシガン・チェーンキラー』 (2005・米)


ミシガン・チェーンキラー.jpgミシガン・チェーンキラー (2005年・アメリカ)  監督:マット・カンチュ/出演:スコット・ビッカリオス、メリッサ・シューマン他  評価…★★☆☆☆ <あらすじ> バレン教授の心理学の講義を受けた学生達は、心理学の研究に協力したお礼ということで教授の別荘を自由に使っていいことになった。その別荘は人口も少なく何もない小島にあるそうだが、仲のいいメンバーがそろったクラスだったので、皆喜んでその申し出に応じる。 しかし、クラスの中心メンバーであるニコールとその恋人マークの間にはちょっと異変が起きているらしく、マークはニコールに黙って他の女の子たちと先に別荘へと向かう。 そんなマークの様子を見て、美人で頭もよく人気者のニコールをマークに替わってモノにしよう画策する男子、周囲など関係なくいちゃつくカップルと、雪景色の中それなりに一行は盛り上がっていた。そこに突然、顔の見えない正体不明の殺人鬼が現われ容赦ない殺戮を繰り返す。先行部隊は自分以外の者に起こっている異変にも気付かないままにそれぞれが襲われ全滅する。酔いつぶれて寝ているマークを除いて。 そして翌朝、ニコールらの後続部隊が到着する。寝ぼけまなこで出てきたマークは、いきなり詰問するニコールに閉口して逃げ出す。やがて、冷静になったニコールらは他のメンバーがいないことを不審に思い始める。そして、ニコールは途中に友人のらしい車があったことを思い出し、頭を冷やしがてらそこまで行ってみることにする。するとそこには惨劇のあとが!そして、生き残っていた友人から話を聞き、殺人鬼がいるらしいことがわかった 時には既に別荘でも新たな犠牲者が出ていた。残虐な殺人者の正体は一体…!? ※本作のDVD販売の紹介リンクが見当たらなかったので、今回のリンクは販売元のHPに貼ってます
※以下ネタバレ有り※ 舞台が夏じゃなくて冬の雪景色の中であること以外は驚くほど正統派のB級未満スプラッタ系ホラーだなぁと思ってみてたら最後に意外なドンデン返しがありました。でも、まさかの夢オチ!?と思わせておいて、結局現実に移行しちゃうんだけどね。そうなるとまた安いよねぇ。いや、まぁ、いずれにしても安いんだけど。 死人の数に不足はないけど(夢だけど^^;)、とにかく殺しのシーンがあっさりし過ぎ。そういう意味ではこれはスプラッタですらないね。この映画で唯一、「おお、これは!」と膝を打ったのは鍵穴から針金かなんかで目を刺されるシーン。定番だけど、それ以外がほんっとヌルかったので実に良かった。被害者がかわいいコだったし。眼球への攻撃はクるよねぇー。私はドがつく近視だから余計にそう思うのかとも思うけど、これは普遍的な恐怖だよねぇ。 うーん、でも色々な映画で眼球への攻撃を見たはずなのに、やはり真っ先に思い浮かぶのは『サンゲリア』かぁ。これは鳥の子供は卵から孵って初めて見たものを親と思うみたいなものかしら?って、凄くどうでもいい話ですが。 で、先日の『 エイリアン・アタック! 』に続き、この映画も女性が主体です。こちらは一応、女性とほぼ同人数の男性が用意されているんだけど、ろくな見せ場もなくすぐ死んじゃうんですねぇ。しかも、生き残ったヤツはえらいヘタレだし。そして、この映画は『エイリアン・アタック!』と違って、女の子がみんな若くて結構かわいい上に結構サービスもしてくれます^^ でも、ヒロインのコが作品上の評価と違って内面外面ともに魅力に欠ける上に全くサービスしないし、最初の方で脱いでくれる爆乳ちゃんがあからさまな上にかなり出来の悪い整形乳なので凄く興ざめです(-"-;) 整形乳でも全然いいんですけどアレはひどいわ(T_T)  眼球刺されるコもかわいいけど(声もかわいい^^ )すげぇ垂れ乳だしなぁ。 それと本筋にさほど関係はないけど、サンディとメイが何故にマークと3人でコトに及ぼうとするのかがわからない。どうもふたりはレズカップルみたいで、サンディは男もイケるけどメイはそうでもない感じなんだけど。 で、ゴムをつけると言われてメイ機嫌を損ねるのが全く意味がわからない。同じセリフを女が言って男が機嫌を損ねるならまだわかるけど。あとマークが外見も内面も別にいい男じゃないし。 本筋について…はそんな語る気にもならないなぁ。冒頭の殺人シーン(ご丁寧に途中できっちり繰り返されるが別に二回も見たくない)の挿入とか全く意味不明で構成もおかしいし、設定もおかしい(軍の依頼で実験をしている大学教授はいいけど、それに学生使ったらバレバレだしヤバ過ぎるだろう。軍はそんなこと許可しないし、そんな考えのない人に頼まないよ)し、ストーリー破綻してるし。出来が悪くても何だか愛すべき作品(先日の『デッドマンズ・プリズン』とか^^;)というのはホラーには結構あるんだけど、この作品はダメだなぁ。愛情が感じられない。 それにしても、このあからさまな『テキサス・チェーン・ソー』と間違えるか関連で借りてくれたらいいなぁという邦題は何とも頂けないですよねぇ…(-"-;) 大昔のホラー全盛期に、何でもいいからヒットした映画の題名つけとけ(シリーズでも何でもないし下手すると内容も一致してないのに『デモンズ』とか『ゾンビ』とかつけた映画が内外で続出したものです^^;)みたいなことをやってたのとはちょっと違うでしょうに。 ちなみに私はその狙いにはひっかからなかったけど、やっぱり題名で手にとってしまいました。「どういうつもりだ?」と思って。で、一応あらすじ見て納得して借りたんですが、鑑賞後にこれは題名がひっかけなだけではなくパッケージのあらすじもサギだということが見てわかりました(-"-;) こういうのは好事家にはいいけど、そうでない人には失礼だし、ホラーに足を踏み入れようとしてくれた人を失ってしまう可能性も高いので、やめた方がいいと思いますがね。まぁ、確かに原題は冴えないけど、そこをなんとかするのが配給会社の仕事でしょう。…と言っても、担当者がホラー好きとは限らないわけだから仕方ないのかなぁ。まぁ、この作品の場合はもともとが大して価値がないのが唯一の救いか。 (10月鑑賞分)