『白雪姫』 (1997年・米)

(2005年8月鑑賞分。感想などは当時のもの)

スノーホワイト (1997年・アメリカ)

 監督:マイケル・コーン/出演:シガニー・ウィーバーサム・ニール

 評価…★★★☆☆

<あらすじ>

誕生と同時に母を失ったリリー。見たことはないが話や肖像画で伝えられる美しい母の面影を慕っていたが父が後妻を迎えてしまう。結婚式前夜、現れた義母は彼女に優しく接し子犬を贈ってくれる。しかし、後妻に納得できないリリーは結婚の儀式の時に失礼な振舞いをしてしまう。そこで逃げ出したリリーは義母の部屋で不可解で恐ろしい光景を目にする。義母は魔性の者なのか?

それから月日は流れ、リリーは美しい娘に成長しているが相変わらず義母へ心を許さず反抗的な態度をとる。義母が妊娠したこともそれに拍車をかけたのか、いつまでも子供っぽいドレスをあてがおうとするのに反抗して、リリーは亡き母の衣装を取り出して身に纏いパーティーへ出席する。最初は驚いた父だが、リリーが亡き妻に生き写しであることに喜びダンスを始める。それを見た義母・クローディアはショックを受け流産してしまう。

そこからクローディアは精神に変調をきたし、リリーの命を狙い始める。


継母かわいそう!と思うのは私だけですか?(T-T)

確かに白雪姫(リリー)はめちゃくちゃかわいいけどただのわがまま娘じゃないですか。あいつがあてつけがましく亡母のドレス着て現れたりしなければ、継母も流産せず自分も命を狙われたりせず皆幸せだったはずなのに。逃げ込んだ先でもお前のせいで事故が起こって死ななくていい人が死んだんだぞ。

しかし、最後まではっきりしないけど継母は魔女だったのかねぇ?そうだとしても頑張ってたし、かわいい女だと思うけどなぁ。説明文とかに「美しくなる継娘に嫌悪を抱き」みたいなことを書いてるけど、私の見る限りそんな様子は見受けられなかったし。子供扱いして本来の美を表に出そうとしてないというのはあるけど、それって実の母親でも結構やることでしょう。そんな責めることはないんじゃないの?

それに較べてリリーはわがままで傲慢だし尻軽だし全くいいとこないよ。ほんっと外見だけ。しかも、上品ぶってるくせに一食抜いたくらいでそこらにあるパンにかぶりつき、次は地面に放り出されたパンに飛びつく浅ましさ。でも、醜く見えないのだから美人は得だねぇ。

あと、例によって下賎な感想を述べさせて頂くと、あの状況でリリーの貞操が守られるのって逆に不自然じゃないですか?ふつうなら1秒でヤッちゃうと思う。筒井康隆の「白雪姫の処女膜には7つの小さな穴が開いていた」ってネタを思い出しましたよ。(←更に元ネタは小松左京だったかも…)

ちなみに惹句は「あの白雪姫には語られないダークサイドがあった!」みたいなやつだったと思いますが、別にダークサイドって感じはせず、原典に忠実だなーという感じがしました。

7人の小人がアウトサイダー的な金鉱掘りってのは良かったんですが、特に掘り下げられず彼らの過去を知ったリリーもさして成長するでもなく終わっちゃうので意味ないって感じ。

全体的に惜しいって感じですが、まぁ悪くはないです。