『 テラートレイン 』 ( 2008・米 )

テラー トレイン [DVD] ◆ テラー トレイン  ( 2008年・アメリカ )  監督:ギデオン・ラフ/出演:ソーラ・バーチ、ギデオン・エメリー、トッド・ジェンセン 他  評価…★★★☆☆ <あらすじ> 東欧での試合へ訪れたアメリカのとある大学のレスリングチーム。試合を終えた夜、アレックスとその恋人トッド他、数名はホテルを抜け出して夜の街へと繰り出す。そこで、地元の若者達主催の酒もクスリも振舞われるような怪しげなパーティーに参加した彼らは、翌朝の列車に乗り遅れてしまう。 怒りながらも彼らを待っていたコーチと駅に向かい、別の列車を手配しようとするが窓口にも周囲にも全く言葉が通じない。途方にくれる彼らに英語で声をかけてくる女性がいた。医師だという彼女は事情を聞くと、親切にも手続きを代行してくれた。偶然彼女の行き先も同じということで、一向は一緒に列車に乗り込む。 感じの悪い乗務員に妙な雰囲気の乗客たちばかりの列車だったが、馴染みのない土地でもあるし、不快ではあるがそんなものだろうと納得し、コーチが別行動になった後はアレックスたちはいつもの調子で盛り上がっていた。そのうち、ゲームに負けたトッドが裸で車内を駆け抜けるという罰を受けて立ち、客室を出て行く。車内を走り抜ける彼を見る乗客の目にはバカ騒ぎする若者への非難だけではない何かがある。実はこの列車には恐ろしい秘密が隠されていたのだ。トッドはまもなく、それを身をもって知ることとなる。そして、彼らを監督すべきコーチはその時、既に犠牲となっていた。 事情がわかり始めたときは既に遅く、一行はひとり、またひとりと捕らえられ、切り刻まれていく。そして……。
悪くはないんだけど、うーん…って感じ。快楽殺人という要素はないようだけど全体的な雰囲気とか設定は  『 ホステル 』 に極めて近い。まぁ、冒頭のあれこれで誰もが予想することだろうけど。 ※以下ネタバレ有り※ で、何でまた登場人物がレスリング部の男女なんだろう? コーチを始め、みんな超あっさりやられて全然役立ってないし、他でも活きてないし。あ、もしや、最初の方のあのシーンを踏まえてラストだけで役立っちゃうのか? と思ったらドンピシャで笑ってしまった^^; まあ、若者たちはそれぞれにキュートで、適当にバカで、サービスシーンは全然足りないけど残虐シーンはそこそこかな。暗くて余り見えないのが難ですが、青い目を抉るシーンなどはなかなか。 設定としては、おそらく、ある路線で一部特別な列車が走っているのですね。その特別な点というのは医療設備があることと臓器移植を必要とする患者が乗っていること。そして、その移植用に外国人観光客を乗せてから、あるいは乗せる時点でだますなり、攫うなりするわけ。見たところ移植用にしてはずいぶんと荒い扱いだったけど。 つーか、各種設備も衛生面その他、相当にアヤシイ感じだけど。 それと、患者が現地の人でない方が多いように思われたので、人助けというよりは営利目的のようですね。さらに言えば、若い女性は別の目的に供されたりもするようでした。 で、ラストはひとりだけおねーちゃんが生き延びて、復讐も果たして、後日の健在ぶりも示されて、まぁめでたしめでたし…なんだろうけど、何か後味悪いんだよなぁ、この作品。何でだろう? 加害者側の全貌が明らかになってないのと、被害者側が余りにあっさりと、そして、ほとんど何もわからないまま死んじゃったからかな。あ、私好みのおねえちゃんは軍の性処理機としてまだ生きてるかもしれないとこも凄く嫌だ。死んでても嫌ですけど(T_T) 彼女はかわいそ過ぎる。 うーん、考えるに、私はホラー映画の中での殺人が営利目的だというのが納得できないんだな、きっと。できれば快楽殺人とかにして欲しい。あとは復讐目的とか、同じ営利目的でも生きるためにやむなくで、標的は豊かでバカなヤツとかいうのならOK。 単純な営利目的の殺人なんて現実的過ぎるもの。それはホラーじゃなくて、いいとこサスペンスだ。 ( 09.09鑑賞分 )