『 殿といっしょ ( 1 ) ~( 3 ) 』 大羽 快

◆ 殿といっしょ  ( 1 ) ~( 3 ) 大羽 快 ( MFコミックス ) 各 \540  評価…★★★☆☆ <作品紹介> メジャーからマイナーまですべての武将がボンクラ化! 伊達政宗前田慶次長宗我部元親、真田、武田、上杉、島津ほか、多数の武将取りそろえ!! ( 2巻帯惹句より ) 戦国時代を舞台に様々な武将が有名どころも通好みも取り混ぜて、何だか愚かなことばかりしている様を描いた漫画です(笑) たとえば、伊達政宗は眼帯マニアで何につけても眼帯推し、豊臣秀吉は何よりも笑いを追求しているけどネタはスベリ気味、徳川家康は我慢フェチ、島津家の四兄弟は戦隊ものノリ…などなど。この説明読んでも意味がわからないようなものもあるかと思いますが、そこはぜひ読んでご確認下さい^^;  個人的には信長の何でも焼こうとする思考と、光秀を仕官当初から裏切り者と決め付けていて、まだそんなつもりのない光秀が必死で抗弁する一連のネタが結構好きです^^;
世の中の流行り廃りとはなるべく無関係でいたい、というか、服飾・美容系以外の分野では流行とかブームといったものには積極的に関わりたくないと思っている私としましては、大河ドラマ歴女ブームという二大ムーブメント( ? ) に絡んでしまうこの作品については当分触れずにおこうと思っていたのですが、私同様のダブり買いの犠牲者が出ないよう警告を発するために 、うっかり直江がらみの 『 叛旗兵 』 の記事をアップしてしまったので、ヤケになって本書も紹介することにしました。ええ、直江つながりですことよ。それが何か? ( ←よく分からないキレ方 ) まぁ、以前からこの作品が気になっていた私が、今年になってようやく1巻から最新刊までそろえることができたのも、そのブームのおかげなんだろうし、そう文句をつけることもないのだが、実はその事実にも内心忸怩たる思いがあったりして(-"-;) って、我ながらめんどくさいヤツ…。 でも、本書の直江はちょっといいんだよなぁ。大河ドラマもその原作も内容を知らないので、世間の皆様のイメージがどうなのかわからないのですが、さわやかなイケメンで知性と洞察に優れているのに、他人にダメ出しするのに生きがいを感じているかのようなキャラで、でも、「 すべては愛 」と言って片付ける直江が私のイメージには結構合ってたりします^^; あ、イメージに合ってると言えば、やりたい放題の父と弟と怖い妻( でも、実はツンデレ系 )に振り回される真田信幸も結構いい感じです^^; 全体について言えば、基本的な設定などは歴史的事実にしっかり基づいていますが、敢えて時代考証をおかしくしたり、怪しげな設定を作ったり、変な造型にしたりしており、そこがひっかかる時もあれば面白い時もあり、と言った感じで、全体的にギャグはぬるいというかすべり気味で、個人差もあるかとは思いますが爆笑するような作品では決してありません。 しかし、戦乱の世だというのに登場人物は不思議と皆いい人( 何らかの欠点はあっても^^; )で、内容的にも毒もなく、何かほのぼのとさせてくれるし、ちょっとした細かいネタなどに歴史好きや時代小説好きの心をくすぐるところもあり、軽い読み物としては悪くないと思います。 戦国武将マニアとかには許し難いと思えるであろうなぁというネタも多々ありますが^^; 時代小説好きではあるけど戦国武将モノには余り興味がない私なんかは、久々に新しいのを読んでみようかなという気になりましたけどね^^; それと、内容以前に絵がかなりクセがある上に、画面処理に難がある( 大抵は見づらいという形で現れる )ので、その点でも苦手な人は苦手かも。 下手ではないんですがねぇ…。 女好きの私としては、女性キャラが全く魅力がない上に変な髪形なところがかなり嫌です(T_T) 男性はともかく女性は人数少ないんだし、髪型同じでもいいじゃん。