『 二列目の人生 ~ 隠れた異才たち 』 池内 紀
◆ 二列目の人生 ~ 隠れた異才たち 池内 紀 (集英社文庫) \500
評価…★★★☆☆
<作品紹介>
ひとつのことに打ち込んだ人は、それぞれ自分自身のルールで生きている。たとえ世間とぶつかっても、妥協しない。あるいは妥協できない。貧窮の中で優れた研究を続けた植物学者・大上宇市、日本を愛し、徳島で生涯を終えたポルトガル人・モラエス、大分・湯布院の名旅館・亀の井別荘を作った中谷巳次郎、近代感覚を尺八演奏に持ち込んだ福田蘭童など、歴史に埋もれた天才たち15人が鮮やかに蘇る。 ( 文庫裏表紙紹介文 )
帯には、「 宮沢賢治、森鴎外、魯山人、小泉八雲、南方熊楠…… 彼らのライバルを知っていますか? 」 と、ありますが、実際はそういう視点では書かれていません。話の都合上比較対象されることはあり、そういう点も確かに面白くはあるのですがね^^; ライバルというより、ある方面で成果を挙げたり名を為したりした人々と同等の、あるいはそれ以上の力量を持っていたのに、何故か世に出ることのなかった人々、その人間性や運命の不思議な面白さや悲しさを描いたものです。ほんとにこれだけのことを成し遂げていて、こんなに魅力的なのに何故埋もれてしまっているのだろうと不思議になる人々ばかりです。 ちなみに、15人中で名前を見聞きしたことぐらいはあるかなというのは、モラエスや福田蘭童などせいぜい数人なのですが、唯一、魚谷常吉だけはその著書( 『 味覚法楽 』) も持っていたのがちょっと自慢です(^_^)v 紹介されている人々はそれぞれに興味深く印象深いのですが、最も気になっているのはモラエスですね。引用されている著作の文章が印象的で面白く、読みたくてたまらないのです(>_<) どこかで手に入らないだろうか…。
帯には、「 宮沢賢治、森鴎外、魯山人、小泉八雲、南方熊楠…… 彼らのライバルを知っていますか? 」 と、ありますが、実際はそういう視点では書かれていません。話の都合上比較対象されることはあり、そういう点も確かに面白くはあるのですがね^^; ライバルというより、ある方面で成果を挙げたり名を為したりした人々と同等の、あるいはそれ以上の力量を持っていたのに、何故か世に出ることのなかった人々、その人間性や運命の不思議な面白さや悲しさを描いたものです。ほんとにこれだけのことを成し遂げていて、こんなに魅力的なのに何故埋もれてしまっているのだろうと不思議になる人々ばかりです。 ちなみに、15人中で名前を見聞きしたことぐらいはあるかなというのは、モラエスや福田蘭童などせいぜい数人なのですが、唯一、魚谷常吉だけはその著書( 『 味覚法楽 』) も持っていたのがちょっと自慢です(^_^)v 紹介されている人々はそれぞれに興味深く印象深いのですが、最も気になっているのはモラエスですね。引用されている著作の文章が印象的で面白く、読みたくてたまらないのです(>_<) どこかで手に入らないだろうか…。