『 限界を超えて 』 ( 2003・独)

◆ ビヨンド・ザ・リミット( 2003年・ドイツ ) 監督:オラフ・イッテンバッハ 出演:ダレン・シャラヴィ、ラッセル・フレンデンバーグ、ハンク・ストーン、クリス・クリーシャ 他  評価…★★★☆☆       <あらすじ> 国内で最も古い墓地の墓守人である老人のもとに、新人の新聞記者である女性がインタビューしたいと訪れてきた。由緒あるその墓地に眠る様々な死者たちのエピソードを記事にしたいという彼女に、老人は今ちょうど葬ろうとしている男の人生を語り始める。若くして不慮の死を遂げた男は、マフィアの一員だが、彼の死の原因はその職業故ではないという。もちろんありきたりの事故などでもない。そこにはある不吉な伝説が関わっていた。 中世ヨーロッパで発見された永遠の命と権力をもたらすという伝説の遺物。それは生きている心臓だった。若く善良な人間の生命を糧として動くというその心臓が力を発揮するために十分な量の生贄を捧げるため、その心臓を手にした者による恐るべき虐殺が始まった。最初は密かに行われていた行為がやがて隠しきれなくなり、そして…。 この伝説の心臓を巡り、現代と中世の話が交互に繰り広げられていく。そして、老人の話が終わった時…。
※以下ネタバレ有り※ うーん、やっぱりコレ既に見てたわ…。でも、部分部分は凄くよく覚えてるけど、全体的なストーリーを全然覚えてなかったので結構楽しめました^^; 冒頭の墓守へのインタビューって設定は全く覚えてなかったけど、マフィアパートは展開はもちろん女性陣のファッションまではっきり覚えてたり、中世の異端キリスト教がらみのパートでは本筋に全然関係ないエロ系シーンだけ覚えてたりと自分の感覚が明確になったのも面白かったですな。 ちなみにエロ系シーンは二つあるのですが、いずれもエロかったからではなく不自然だったり不満があったりしたので覚えてるのでした。マフィアパートはふつうに面白かったんですよね。ストーリーもグロシーンも。特にグロシーンは初見時には相当ショッキングだったことを思い出しました。今回は平然とごはん食べながら見てましたが(笑)  実際のグロ度は中世パートの方が全然上 ( 目玉を刺したり、顔面を削いだりと人体損壊しまくりで、血糊も出まくり。しかも拷問的だし )なんですが、こちらは宗教的な目的があってのことでもあり、現代が舞台の無慈悲で容赦ない、しかも理不尽な予期せぬ殺戮という感じのマフィアパートの方がクるんですよねぇ。まぁ、それは私の趣味の問題なので、一般的に言えば、おどろおどろしい上にグロ度高い中世パートの方がホラー的だし、クるのかなと思いますが。あ、中世パート最後の地獄のシーンはなかなか良かったです。しかし、数多くの人間の裸体が絡み合い蠢いてる姿って、それだけで不気味なのは何故なんだろう? と、一瞬 『 パフューム~ある人殺しの物語 』 の大乱交シーンを思い出しながら考えたことでありました^^; やはり、通常では有り得ない光景だからですかね?  それにしても、各パートはそれぞれ結構よくできた話で面白いのに、何故全体的なストーリーを全く覚えてなかったんだろう? それぞれの繋がり方が自然じゃないからかなぁ? かなりわかりやすく共通する要素が提示されるので、ああ、こういう風に収束するんだろうなぁってのは、見ているとすぐわかるんですけどね。てか、どう考えても墓守人のジジイあやしいですしね。まさかボス本人だとは気付かなかったけど^^; 本業が墓守人で副業がマフィアのボスって凄いなぁ。 まぁ、どちらも死体には縁があるお仕事なので、まんざら無関係でもないし、何かと便利そうではあるけど(笑) ちなみに本作の監督は、あの珍妙なゾンビ映画ハウス・オブ・ブラッド 』 を撮った人なのですね。どちらもなかなか面白いし、同様に無意味なグロシーン満載ではあるけど結構イメージは違うなぁ。中世パートは同じようなセンスが伺えるけど。