『赤ずきんの森』 (2000・仏)

◆ 赤ずきんの森 (2000年・フランス)  監督:リオネル・デルプランク/出演:ヴァンサン・ルクール、クロチルド・クロウ 他  評価…★★☆☆☆ <あらすじ> 男2名女3名から成る学生劇団が、芝居を上演するようにと依頼を受けて森の奥にある古城を訪れる。こども相手の簡単な劇をするだけで、お金が入って、経費のかからない仲間内の小旅行ができるということで全員がはしゃぎ気味だった。 広大な敷地にある大きなその城の住人は、意外にも主の老紳士とその孫だけで、使用人もその日は出払っており、道中出くわした密猟監視人の男が不平を言いながら召使代わりを勤めていた。足が不自由らしく車椅子に乗った老紳士はちょっと妙な雰囲気を漂わせているし、今日の主役であるはずの孫息子は無口で陰気だ。 依頼の劇『 赤ずきん 』はつつがなく上演されるが、その後の晩餐はとても誕生日のものとは思えない料理と雰囲気だった。しかも、その席で老紳士は彼らのうちの金髪の美青年に露骨に関心を示すし、孫息子は奇行を見せる。外からはこの付近にいるらしい連続殺人犯を探しているという警察のヘリの音が響いてくるし、さすがに学生たちも嫌な気分になりながら各自にあてがわれた部屋へ退散する。そして、その夜、事件は起こる…。
※以下ネタバレ有り※ うーん、何かよくわからなかった。正直言うとオチすらよくわからなかった。色々と思わせぶりな暗示だの伏線めいたものだのはあるし、何も考えてないわけではなさそうだけど、私はメインモチーフであるはずの『 赤ずきん 』との関連性すら読み取れなかったよ…。 これは、あれかな?何となくコワイ雰囲気と、若くてきれいなおにーちゃん達とおねーちゃん達のエロティックな姿態や行為と、その後の極限状態で追い詰められて壊れていく様を見て楽しむ映画なのかな? まぁ、それだったら目的は十分に達成してますね。エロは言うほどないですけど、一応みんな乳は見せてくれるし、男女ともに美形だしね。残虐シーンはごく少なめな上に比較的美しい仕上がりになっていて、ゴア好きには全然物足りないですね。動物の剥製作ってるシーンとニコラ少年が自分の手にフォークを刺すシーン及びそれを使用人が抜くシーンの方が私はイヤだったな。 説明不足だったり意味不明だったりというところはたくさんあるんだけど、中でも劇団員のうちの女子ふたりがレズカップルな上にその片方が口がきけないという凝った設定の意味が全くわからない。まぁ、レズシーンが見られたのでいいかとも思うけど、更にタチ役のコ(ちなみにこのコが口が不自由)がバイみたいで、後で外で立ち木に寄りかかりながら男と浮気しするという展開になるので、もう何が何だか。仕掛けとして作ってるだけで別に意味はないのかなぁ。 そういえば、劇中劇(猿芝居だが)の赤ずきんにはちょっと萌えたけど、これも意味がわかんなかったなぁ。何故ふたりいるのだ? これだからフランス映画は…(偏見) (07年12月下旬鑑賞分)