『地獄めぐりのバスは往く』 中村 うさぎ

地獄めぐりのバスは往く  中村 うさぎ (文春文庫) ¥520  評価…★★☆☆☆ <内容紹介> 「ショッピングの女王」の異名を引っさげ、自らの浪費癖とそこからくる借金生活を書きまくり、今までにないタイプの私生活売り系女性作家として華々しくデビューした後も、ホストにハマッたりプチ整形にハマッたりとネタには事欠かない著者が、あちこちに書き散らしたエッセイをジャンル別にまとめたもの。題名は著者の「欲望はいつも限りなく、満たされるそばから新たな欲望の虜となり、そうして、行き着く先は必ず地獄」というような考えから。
まぁ、こんなもんでしょ。いかにも寄せ集めだもんねぇ。しかし、「地獄めぐり」と題しておきながら、ブランドと並んで、いや、それ以上に女王様を壊してしまったところの「ホスト地獄」がないところは頂けないなぁ。 私は就職してからずっと買い物依存症の気があったので(女性の大半は買い物依存症の気があると思う^^;)、その点に興味を持って著者の作品を読み始めたのですが、気づけば何だかんだで文庫になった随筆はほぼ全部、小説(女王様になってからのね^^;)もほとんど読んでたりします。軽く面白く読めるということに加えて、その軽く書かれている内容の壮絶さや破天荒加減、たまに入る生き方とか精神的な問題とかについての語りが意外といけるんですね。 そのうち蔵書録を書くつもりですが、過去の自分と向き合わざるを得ない面があるので、ちょっと気が重かったりして…(T_T) そういえば、無頼な女性達との対談集(『人生張ってます―無頼な女たちと語る』)は面白かったなぁ。著者は実は無頼なようでいて無頼じゃないと私は思うんですが、そういう感じがよく出てます。というか、対談相手の皆さんが無頼過ぎ(笑)いやぁ、私も無頼に生きたいなぁ。